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《監修協力》石川県水産総合センター 《参考及び引用文献》「現代おさかな辞典」山本保彦:編纂/㈱NTS、「からだにおいしい魚の便利帳」藤原昌高:著/高橋書店、旬魚余話vol.40鯔-いなせな魚の話 http://www.shin....
《監修協力》石川県水産総合センター 《参考及び引用文献》「現代おさかな辞典」山本保彦:編纂/㈱NTS、「からだにおいしい魚の便利帳」藤原昌高:著/高橋書店、旬魚余話vol.40鯔-いなせな魚の話 http://www.shinkokai.co.jp/shun/merumagaBN-new/mel-text40_bora.html、日本の旬・魚のお話-鯔/神港魚類株式会社 http://www.maruha-shinko.co.jp/uodas/syun/45-bora.html、「珍味を生む魚-ボラ」三谷勇:著/全国豊かな海づくり推進協会 www.yutakanaumi.jp/webzousyo/webzousyo009.pdf、ボラ待ちやぐら/ほっと石川旅ネット http://www.hot-ishikawa.jp/search-detail.php?id=900-jb000419、「我輩は猫である」夏目漱石:著/青空文庫 http://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/789_14547.html、世の中のうまい話/ http://blog.goo.ne.jp/yoshikawasuisan02/e/4651757403dd1ad4b0f16e2e39f1fc22のボラから一つしか取れないため、なかなか味わえない貴重品でもあります。 「ボラのヘソ」といえば、夏目漱石の「我輩は猫である」の中には猫族の掟として『元来、我々同族間では、目刺(メザシ)の頭でも鰡のヘソでも一番先に見付けたものが之を食う権利があるものとなって居る』との記述があります。 猫の世界でも「ボラのヘソ」は美味しいものとして珍重されているのでしょうか…?。 ボラはエサを吸い込んで食べるため、釣り上げるには少しコツがいりますが、体が大きいためとても釣り応えのある魚です。 また、釣りで撒き餌をしていると釣り人の近くまで寄ってくるのですが、動きが速いので素手やタモ網で捕まえるのは難しいでしょう。 ボラは主に刺網や定置網、巻き網で捕らえられますが、俊敏なボラを効率よく獲るために、漁師は昔から工夫を凝らしてきました。 前述したように、かつて能登半島の七尾湾では「ボラ待ち櫓漁」で獲られていましたし、他の地域でも「鰡見櫓(ボラみやぐら)」や「鰡見台(ボラみだい)」、「鰡見梯子(ボラみはしご)」などと呼ばれる櫓を建ててボラを獲っていたそうです。 しかし、「ボラ待ち櫓漁」と「ボラ見櫓を使った漁」には大きな違いがあります。 「ボラ待ち櫓漁」は割とのんびりとした漁ですが、「ボラ見櫓を使った漁」は、とても大掛かりな漁なのです。 「ボラ見櫓を使った漁」では、内湾を見渡せる岬と、岸近くの海中の2箇所に「ボラ見櫓」が建てられました。 まず、岬の櫓からボラの動きを見張り、群れを発見すると岸近くの櫓にそれを伝えます。 すると今度は岸近くの櫓が舟に指示を出し、ボラの群れを網に追い込んでいきます。 そして首尾よくボラの群れが網の中に入ったら、網の入口を閉じて一網打尽にしてしまうのです。 このボラ漁には数十艘もの舟が参加し、多いときには一度の漁で数と手応えがありました。 しかし、釣り上げてみるとそれは鯛ではなくボラだったので、あてが外れて怒ったエビス様はボラの頭を叩いてしまいました。 それでボラの体は丸いのに、頭は少し平たく潰れてしまったのだそうです。 ボラにとっては何とも迷惑な話ですね。 七福神のうちの一柱として知られているエビス様。 「えびす顔」と言われる柔らかい微笑みを顔に浮かべ、右手に釣り竿、左手に鯛を抱えたふくよかな姿は有名です。 ある時、そのエビス様が鯛を釣ろうと糸を垂らしたところ、ぐっ?ボラの漁獲失われた伝統漁法千匹のボラを獲ることができたとも言われています。 ただ、この漁も環境の変化などでボラの数が減ったり市場で人気がなくなるにつれ、次第に行われなくなってしまったようです。 店頭でボラを選ぶときは、ウロコがはげていないもの、体に艶があるもの、丸く太ったものを選んでください。 また、鮮度が良いものはエラの内側が綺麗な赤色をしています。 しっかり血抜きがされたボラには、ほとんど臭みがありません。 きっと「ボラは臭い」という先入観が覆されますよ。?ボラの目利き血抜きが肝心ボラとエビス様ボラ見櫓を使った漁①ボラの群れを 発見!②岸の櫓へ 連絡③舟に指示④ボラが入ったら 網を閉じる13 Fのさかな Winter 2012