fsakana21 Fのさかな21号 甘蝦(あまえび) 2011年 秋

Fのさかな21号 甘蝦(あまえび) 2011 秋 page 27/40

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概要:
能登半島のお魚の情報誌

 「世界農業遺産」は、ユネスコが提唱する世界自然遺産や世界文化遺産に比べると分かり難いかもしれません。 NPO法人「生物多様性農業支援センター」の原耕造理事長は「遺産登録で目指すべきは観光活性化ではなく、自分たちの価値を知り意識改革すること」と指摘しています。 例えば、山本作兵衛氏が描いた「筑豊の炭鉱画」が世界記憶遺産に選ばれて再評価されたのと同じく、地域の財産に光をあてることが必要なのです。 日本の農業は食糧の生産についてのみ議論されますが、『農』は命を育み、季節を感じ、永遠の時間や自然と一つになる「命の生産」であり「命の単位」です。 また『業』は生産の向上や規模の拡大、品質の向上を示す「金の単位」です。 「農業」という言葉を、命を育む『農』と生産・労働としての『業』に分けると、日本では『業』の視点でしか議論が行われていないように思います。 この二つをあわせることで、ようやく農業を論じるスタートラインにたてるのではないでしょうか。 日本には復元力が強い照葉樹林の原生自然があり、そこから生まれた豊かな滋味のある水が河川に流れていきます。 さらにその水は人が関わる人工の自然「里山」や「水田」を経て、豊かな「里海」に繋がります。 この水の循環こそが、日本の自然の豊かさなのです。 一部の地域や取り組みにだけ注目するのではなく、各地の「農業遺産」を再発見することで、日本の豊かな自然や農業を守りましょう。揚げ浜塩田ボラ待ちやぐらイサザ漁27 Fのさかな Autumn 2011