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Fのさかな20号 虎魚(おこぜ) 2011年 夏 page 10/40

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概要:
能登半島のおさかな情報誌

?オニオコゼの成長小さな頃から  不思議な姿 オニオコゼの寿命は長く、10年以上生きるものも多いと言われています。 また、雄に比べて雌の方が大きな体になるようです。 彼らは6月下旬から8月中旬にかけて、海水温が20℃前後になると産卵期を迎え、産卵期間中に数回にわたって産卵を行います。 一回の産卵数は、全長25㎝の雌の場合約10万粒、全長28㎝の雌の場合約20万粒ほどです。 卵は直径1.5㎜ほどの球形で、生み出されるとすぐにバラバラになって海中に散らばっていき、海水温が20?24℃の場合には40時間ほどで孵化します。 孵化してすぐの仔魚は透明ですが、2週間ほど経つと次第に茶褐色に変わっていきます。 仔魚は全長8㎜ 前後になると、頭部に多数の棘が出てきたり、胸びれが尻びれの後ろ近くまで伸びるなど、特徴的な姿になります。 孵化してから約1ヶ月ほどは海中を泳いで過ごしますが、全長10㎜ 前後に成長すると、やがて海底での生活に移っていきます。?オニオコゼの秘密 隠し持った   強烈な毒 オニオコゼは、体の色が周りに溶け込んで見つけづらいため、うっかり踏んでケガをしてしまうことがある危険な魚です。 背びれが変化したトゲの先は、踏んでしまうと厚いゴムでできたウェットスーツでさえ突き抜けるほど鋭く尖っています。 また、背びれのトゲには強力な毒を注ぎ込む毒腺があるため、誤って刺されると「満潮から干潮になるまで痛む」と言われるほど長い間にわたって酷く痛みます。 そのため、釣り上げたときや料理をするときは、すぐにニッパーや包丁で背びれのトゲを切ってしまうことが肝心です。 オニオコゼをはじめ、オコゼの仲間はどれも背びれのトゲに強い毒腺を持っています。 中でも熱帯に棲むオニダルマオコゼの毒は強力で、死亡例も報告されています。 オニオコゼの毒はオニダルマオコゼほどではありませんが、それでも刺されると激しく痛んだり、傷口がしびれて腫れ上がるといった中毒症状が見られ、重症になると嘔吐や下痢、腹痛、呼吸困難といった症状を引き起こします。 刺されたときの応急処置としては、まず傷口から心臓に近いところを固く縛って毒を絞り出す方法があります。 ただし、口で毒を吸い出すと、誤って毒を飲んでしまう危険があるので、絶対に避けて下さい。 また、毒の成分であるタンパク質は45℃ほどで性質が変わるため、傷口を45?50℃くらいのお湯に浸ける方法もあります。 ですが、あまり長い時間お湯につけたり、もっと高い温度のお湯につけたりすると、今度はヤケドをする危険が高まるので充分注意してください。 いずれにせよ、もし刺されたら早めに病院へ行って手当てを受けることが必要です。《写真提供/独立行政法人水産総合研究センター》砂上のオニオコゼオニオコゼのトゲオニオコゼの仔魚 Summer 2011 Fのさかな10