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Fのさかな19号 鰰(はたはた) 2011年 春 page 7/40

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能登半島のおさかなの情報誌・フリーペーパー

「いのちを養う四季のスープ」(NHK出版)より 写真:小林庸浩氏辰巳 芳子一九二四年生まれ。料理研究家の草分けだった母・浜子氏のもとで家庭料理を学ぶ。また、宮内庁大膳寮で修業を積んだ加藤正之氏にフランス料理の指導を受け、イタリア、スペインなど西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼し、鎌倉の自宅でスープ教室「スープの会」を主宰する。NPO「良い食材を伝える会」代表理事。「大豆100粒運動を支える会」会長。(NHK出版刊「辰巳芳子 慎みを食卓に?その一例?」より紹介)●主な著書として、辰巳芳子にまなぶ希望をはぐくむ日々の食卓/「手しおにかける食」の提案 別冊太陽/慎みを食卓に?その一例?/いのちを養う四季のスープ/料理歳時記/あなたのために―いのちを支えるスープ/他多数。 生活というのは、「いのちに花を咲かせ、実を結ばせようとすること」だと思います。そして時間というものは、その「場」であると思います。ふだんあたりまえだと思って受け止めていることをもう一回考え直して見ると、日常の何でもないことやつまらないと思っていたことに、いかに価値があるかが、はっきりしてきます。 縦のつながりにおいても、横のつながりにおいても他のいのちとつながっていることが真に理解できれば、隣人を自分のように愛しなさいという教えは、教えという枠を超え、この宇宙の成り立ちとして納得できるはずです。 体調が悪くて何も作る気がしない日が続いたとき、ふとまな板の前で手を合わせて見たんですね。すると、ことりと落ちるようにわかった。自分のいのちは自分のものでなく、仕えていくいのちだと。年をとると、自分ひとりのために食事の用意をするのがどうしても億劫になる。でも、自分で自分に仕えていくんだ、そんなふうに思ったら、いっぺんに荷が軽くなるはずなんですね。7 Fのさかな Spring 2011