Fのさかな19号 鰰(はたはた) 2011年 春 page 10/40
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能登半島のおさかなの情報誌・フリーペーパー
ハタハタは、漢字で「鰰」または「?」と書きます。 「?」では魚偏に「雷」の字が当てられていますが、この雷はことわざ「青天の霹靂」で知られる「霹靂(=急に鳴る雷)」のことを指しています。 古代の日本では、この急に鳴る雷に神様のお出でを感じとり、「霹靂神(はたたがみ)」と呼んでいました。 冬に海が荒れて雷が鳴り始め「はたたの神様」がお出でになる頃に、この魚が多く獲れるため、「はたた神の魚」が縮まって「ハタハタ」と呼ぶようになったと言われています。 「鰰」で魚偏に「神」の字を当てるのは、体の模様が富士山のように見えてめでたいことを寿いだためと言われますが、「はたた神の魚」であることから「神」の字を当てたのかもしれません。 また、体の模様がまだらで雪が薄く積もったように見えることから「斑斑(=はだれはだれ)」が縮まってハタハタになったとも言われています。 アイヌ語では「パタパタ」と呼びますが、アイヌ語の「スサム」が語韻変化して「シシャモ」になったのと同じように、「パタパタ」の語韻が変化して「ハタハタ」になった可能性もあります。 他に、冬の荒れた海で獲られることから「波多波多」と呼ばれたという話もありますが、「波」「多」のどちらも音読みであることから、これは元々あった「ハタハタ」という言葉への当て字だと思われます。鰰はたはた【Arctoscopus japonicus (スズキ目ハタハタ科ハタハタ属)】朝鮮半島東岸から樺太、カムチャツカを経て、アラスカまでの北太平洋および周辺海域に分布。日本近海では、山陰以北の日本海側および東北以北の太平洋岸に生息。秋田県の県魚。ハタハタ鰰( )尻びれ 他の魚に比べ著しく長い。尾びれ 後端はほぼ直線になっている。前部と後部に分かれ離れてついている2つの背びれのうち前方の第一背びれは高く三角形になっている。生殖突起 雄にのみ存在する。背びれ Spring 2011 Fのさかな10