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Fのさかな18号 海鼠(なまこ) 2010 冬 page 9/40

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?マナマコの歴史無口のせいで神様に怒られた ナマコは昔から日本人にとって馴染みのある存在だったようです。古事記の中には、猿田彦命という神様が海の生き物達を集めて忠誠を誓うように命令したのですが、口の無....

?マナマコの歴史無口のせいで神様に怒られた ナマコは昔から日本人にとって馴染みのある存在だったようです。古事記の中には、猿田彦命という神様が海の生き物達を集めて忠誠を誓うように命令したのですが、口の無いナマコだけが返事をしなかったので、猿田彦命の妻とされる天宇受売命という神様が怒って、ナマコの口を刀で切って作ったというエピソードがあります。 干ナマコは昔から珍重されていたようで、古代の法令である養老律令や延喜式の中には租税の一つとして記述されていますし、江戸時代に記された「本朝食鑑」という日本全国の食物を集めた図鑑にも食べ方や効能が紹介されていました。 また、江戸時代には干ナマコは干アワビやフカヒレと並んで「俵物三品」と呼ばれ、清国への重要な輸出品でした。現在の中国でも日本産の干ナマコは高級品として扱われています。 口 口の周りには管足が変化した触手があり、海底の砂や泥を飲み込んでその中の有機物を栄養にする。管足 写真の白いポツポツとした部分。腹面に3列に並ぶ。先端が吸盤状になっており、移動したり岩に張りつく。かんそくさるたひこのみことあめのうずめのみことしょっかんひょう?マナマコの秘密驚く程の再生力 敵から襲われたとき、熱帯に棲むナマコの多くは「キュビエ器官と」いう白く粘り気のある糸のような組織を肛門から吐き出します。 このねばねばするキュビエ器官が敵にまとわりつくことで攻撃を防ぐのです。 しかし、マナマコにはこの「キュビエ器官」がありません。そこでマナマコは何と腸を肛門や口から吐き出し、敵がそれを食べている間に逃げるのです。ですが、心配はご無用。マナマコは再生力が強いため、吐き出された腸は1?3ヵ月で元に戻ります。 また、再生するのは腸だけではなく、体を真ん中から2つに切っても、それぞれが独立した個体として再生することさえあるといいます。 ただし、いくら再生力が強いとはいえ生存率が低くなってしまうことから、例えば1匹を切断して2匹に増やすというような虫の良すぎる養殖方法は無理のようです。ほんちょうもつさんぴん9 Fのさかな Winter 2010