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Fのさかな18号 海鼠(なまこ) 2010 冬 page 11/40

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 ウミウシやアメフラシは、ナマコと同じように海底をゆっくりと這い回るイメージがあったり、柔らかくて細長い体をしていることから、同じ仲間と思われる人もいるようです。 しかし、それは大間違い。ウミウシやア....

 ウミウシやアメフラシは、ナマコと同じように海底をゆっくりと這い回るイメージがあったり、柔らかくて細長い体をしていることから、同じ仲間と思われる人もいるようです。 しかし、それは大間違い。ウミウシやアメフラシは、ナマコとは全く別種の生き物なのです。 ナマコがウニやヒトデの仲間なのに対し、ウミウシやアメフラシは両方とも巻貝の仲間です。ただし、巻貝の仲間にもかかわらずウミウシはほとんどの種類で貝殻を持っておらず、アメフラシも背中の外套膜というヒダヒダの中に退化して板状になった貝殻を持つだけです。 また、ナマコが管足を使って移動するのに対し、ウミウシやアメフラシは他の巻貝と同じように腹面全体をつかって移動します。 ウミウシとアメフラシは近縁種で、アメフラシをウミウシの仲間に含めることもあるようです。しかし、ウミウシがカイメンやホヤ、さらには小型のエビを食べる種類もいるなど肉食なのに対し、アメフラシは草食で海藻を食べるといった食性の違いなどから別の種類として扱われることもあり、分類としては割とあやふやです。 ウミウシは頭にまるで牛の角のように触角を生やしていることから、こう呼ばれるようになったようです。ただし「海牛」と漢字で書いてしまうと、ジュゴンなどを指してしまうのがややこしいところです。英語ではSEA SLUG =海ナメクジと呼ばれています。 アメフラシという名前は、敵に襲われたときに出す紫色の液が海中で広がって、まるで雨雲のように見えることからついたと言われています。アメフラシは頭に2本の大きな触角を持つため、英語ではそれを耳に見立ててS E AHARE =海ウサギと呼ばれます。 海ナメクジと海ウサギでは文字から受ける可愛らしさがだいぶ違いますが、実物のアメフラシが暗茶色で地味なのに対し、ウミウシは種類によって形も様々で体の色も鮮やかな原色をした派手なものが多いため、観賞用としてはウミウシの方が圧倒的に人気があります。 肉食のウミウシは毒をもった生物を餌とすることで、体内に毒を蓄積している種類も多く、食用として適さないとされています。 一方、アメフラシは島根県の隠岐や鹿児島県の徳之島、千葉県南部で煮付けや酢味噌和えにするなど、郷土料理として食べられています。ウミウシやアメフラシとは何が違うの?似て?非なるものたちアメフラシシロウミウシ写真提供:のと海洋ふれあいセンター11 Fのさかな Winter 2010