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Fのさかな17号 2010 秋 楚蟹(ズワイガニ) page 10/40

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概要:
能登半島からエフのさかなをお届けいたします。

?ズワイガニの生態プランクトンからズワイガニへ ズワイガニは雄と雌とで大きさが極端に違います。雄は甲幅15㎝、脚を左右に広げると70?80㎝に達しますが、雌は甲幅が7?8㎝で雄の約半分、脚を広げても30㎝に届きません。 水深200?1,170mの砂泥底に生息しており、特に水深200?400mの大陸棚縁辺部に群れをつくって生息しています。生息に適した温度は5℃以下であり、水温が17℃以上になると生存できなくなってしまいます。 寿命は約15年。ただし、雌が成熟して交尾が行える成体になるまで9年近くかかります。 雌は成体になると脱皮しなくなり、1?2年周期で産卵と孵化を行います。産卵期は初産ガニと経産ガニで異なり、初産ガニは夏、経産ガニは冬から春に産卵します。卵は直径約1㎜ 前後で、生み出されると一粒一粒「てんらく糸」という糸状のもので雌の腹節の中にある腹肢と繋がって塊状になります。 この雌が抱える卵の数は1万?13万粒もあり、初産ガニで約1年半、経産ガニで約1年の間、腹節に抱えて大事に保護し続けるのです。 卵が孵化する時期は秋から春で、能登半島周辺では3月に幼生が多く見られます。 孵化したズワイガニの幼生は、孵化水深に滞留する「プレゾエア幼生」から水深50m以浅に集まる「第Ⅰ期ゾエア幼生」、水深200m以浅に集まる「第Ⅱ期ゾエア幼生」、さらに水深200m以深、水温6?7℃以下の層に多く集まる「メガロパ幼生」へと順に変態し、3ヶ月前後の間、浮遊幼生期を送ります。 その後、稚ガニに変態するとともに水深300?400mの海底で底生生活へと移行し、脱皮を繰り返しながら成体へと成長していきます。 ズワイガニは肉食性で、浮遊幼生期は動物プランクトンを食べています。稚ガニになり底生生活に移った後は、クモヒトデ類や二枚貝類、エビなどの小型甲殻類の他、ゴカイなどの多毛類や魚類、タコなど頭足類も餌としているようです。 飼育実験の場合、自分の脱皮した殻を食べている様子が観察されています。ズワイガニの地方名・ブランド名ズワイガニは、水揚げされた地方や港によってタグが付けられ、それぞれ地域ブランドとして差別化を図っています。ヨシガニ〈北海道・山形〉、加能ガニ〈石川〉、越前ガニ〈福井〉、間人ガニ〈京都丹後半島〉、津居山ガニ〈兵庫〉、松葉ガニ〈鳥取〉雌は、雌ガニ、親ガニ、コッペガニ、香箱ガニ、勢子ガニ、クロコと呼ばれています。かのうこうばこまつばめおやせいこついやまたいざえちぜん写真提供:独立行政法人 水産総合研究センター(神奈川県)ゾエア幼生メガロパ幼生稚ガニ Autumn 2010 Fのさかな10