エフのさかな 16号 夏 -2010 summer- page 18/40
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概要:
年4回発行のフリーペーパー Fのさかな
この地での鮑の刺身の特色は貝のワタ(内臓)を包丁で細かくたたき、味噌と酢味を調えた「肝ダレ」につけて食するのが絶品です。 鮑の食べ方は実にいろいろ。冷たい氷水に角切りした生鮑を入れれば、コリコリした歯ざわりに涼味満点の鮑は格別な旨さがある。鮑のステーキともなれば正に贅沢の極み。朝市で見かける蒸し鮑は、見た目は同じものでも製造する家によって味つけが微妙に違うようです。また、ワタの塩漬けにしたものを酒粕に漬ければ能登ならではの逸品のつまみの出来上がりです。 さらにさらに、「鮑の炊き込みご飯」。海士町の主婦たちにしか出せない最高の磯風味を醸す秘訣は、ウルチ米に1?2割のもち米を加え、サイコロ状に小さく切った生の鮑をふんだんに入れて炊き込み、醤油を使わず酒と塩のみでの味付けは絶妙の風味がひろがります。 輪島港の北約50㎞に浮かぶ長卵型の島で、周囲が4㎞、海抜12.4mの一枚岩でできています。 島全域が能登半島国定公園及び鳥獣保護区に指定されており大海の中の聖地でもあります。四百数十年前、羽咋(石川県)の海に漂着した筑前国(福岡県)鐘ヶ崎の漁民13人が1617年に光浦に住居を許されて以来、舳倉島での漁をするようになり、後に加賀藩から現在の海士の土地を拝領しました。一般には海女と書きますが、輪島では海の士と書き、士分の扱いを受けていた九州鐘ヶ崎の男海士の子孫としての名残をもちます。 20m以上海中深くもぐる海士たちの命綱を握るのは、夫か肉親に限られ、ときには失神状態になることもあり、海中からの合図によって男たちは必死に綱をたぐり上げるという命がけの漁がくり返されます。舳倉島 鮑は生でいただくと、コリコリとした歯ごたえと磯の香りが口の中いっぱいに漂う。平安時代から魚介類の中で最も美味しいものとして珍重されてきた。日本海の荒波で生まれ育った「輪島の天然あわび」舳倉島の海士能登の鮑 Summer 2010 Fのさかな18