エフのさかな15号 2010年 春 【コノシロ】 page 5/40
このページは fsakana15 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。
概要:
刻々旬々 祭りご馳走の名脇役コノシロ
「いのちを養う四季のスープ」(NHK出版)より 写真:小林庸浩氏辰巳 芳子一九二四年生まれ。料理研究家の草分けだった母・浜子氏のもとで家庭料理を学ぶ。また、宮内庁大膳寮で修業を積んだ加藤正之氏にフランス料理の指導を受け、イタリア、スペインなど西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼し、鎌倉の自宅でスープ教室「スープの会」を主宰する。NPO「良い食材を伝える会」代表理事。「大豆100粒運動を支える会」会長。(NHK出版刊「辰巳芳子 慎みを食卓に?その一例?」より紹介)●主な著書として、辰巳芳子にまなぶ希望をはぐくむ日々の食卓/「手しおにかける食」の提案 別冊太陽/慎みを食卓に?その一例?/いのちを養う四季のスープ/料理歳時記/あなたのために―いのちを支えるスープ/他多数。から、旬ですら土地柄によって異なるほどです。梅雨時の湿気、夏の蒸し暑さも尋常ではありません。それをどうしのいできたのでしょうか。人間の体調を季節に応じて自然に整えてくれる。それがその土地の風土に根ざした食べものなのです。 植物の蕾は花成ホルモンに満ちていて、春のけだるさや神経の疲れを癒す力があると証明されました。秋にみのる根菜を食べていると、冬に体力を補ってくれる。こうした風土の食べものは、そのときそのときの季節をしのぐためだけでなく、次の季節を迎える力にもなってゆくものですね。生命を育てているのはその土地の風土ですから、「風土に即した食べ方」というのは、一番生きて生きやすい食べ方のはずですが、それが万全とはいえないことも忘れてはなりません。 各民族が自己の食文化を分析し、お互い情報交換すること。温暖化など地球環境の変化に対処するため、新たな食文化の組み立て作業にかかること。過去に食べてきた身近な自然を、異文化で洗いなおし、現代の新しい視点で食べること。これが今後の課題でもあります。5 Fのさかな Spring 2010